気温が最高になるのはいつ?のお話

気温が最高になるのはいつ?のお話

近年の夏はいやに暑いですね。昔はドラえもんが「夏はあつくてあたりまえ。時にはあせを流すことも必要だ」なんていうセリフを言ったこともありましたが、最近はもうスポーツの大会や体育の授業などで外に出るときには、熱中症への注意が必須な時代になってきました。

ところで、1日のうちで気温が最高になるのはだいたい何時でしょうか。12時、13時、14時、それとも?

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確か理科の時間に習ったような・・・

これはおそらく理科の時間に習う内容ですよね。太陽がだいたい12時頃に南中(一番高いところを通過)し、その後しばらくして地面の温度が最高になり、さらに遅れて気温が最高になる・・・と習うと思います。さて何時でしたっけ。

「14時!」と答える人が多いのではないかと思います。が、実際はどうなっているのでしょうね。実は気象庁のサイトで、全国の観測所のデータ(気温、湿度、降水量など)を見ることができます。観測データは最短で10分おきに記録されていますし、好きな日付を指定することもできます。ですから例えば「昨日の気温はどんな風に変化したのかな」ということを、表やグラフで表示することができます。例えば2012年4月28日の東広島観測所で記録された気温のデータは次のようになっていました。

そこで、広島県内のいくつかの観測所のデータを1年分見てみて、何時に気温が最高になっているのか調べてみました。データの使い方は以下のようにしました。

  1. 海沿い、島、少し内陸に入ったところがばらけるように考えて、呉・広島・生口島・東広島・廿日市津田のデータを利用しました。期間は2012年4月26日から2013年4月25日の1年間です。
  2. 1日中晴れっぱなしという日はあまり多くないので、「どの10分にも晴れ間がある日」を選びました。記録は10分刻みになっていて、「それぞれの10分間内の日照時間」というデータがありましたので、これが「0」になっていない日を選んだわけです。
  3. イメージとしては「晴れ」または「晴れ時々くもり」みたいな日ですね。

この条件で取り出された日は、各観測所から50~80日ずつとなりました。その中で最高気温を記録した時間帯を調べてグラフにしてみますと・・・。意外な結果が出ましたよ。とりあえずは呉観測所のデータをどうぞ。次のようになりました。

このグラフからわかるように、14:00近辺よりももう少し遅めの時間帯を中心にばらついています。しかも、意外と16:00以降の夕方にも最高気温になっていますね。グラフが左右対称ではなく少し右側にかたよっていることから、早めの時間帯よりも遅めの時間帯になることが多いようだと分かります。

いかがでしょう?読者の皆さんの感覚と合っていたでしょうか。気になる方はぜひ気象庁のデータを調べてみてください。

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参考

出典

この記事はちゅーピー子ども新聞 87号(2013年6月16日発行)7面に掲載した記事を加筆修正したものです。

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