2009年のノーベル物理学賞は、「光ファイバー」と「CCD」への貢献に対して贈られることが決まったそうです!
両方いっぺんに書くのは大変なので、書きやすい光ファイバーのことを書きます。
光ファイバーとは・・・?
光ファイバーってよく聞くような気がしますが、どんなところに使われているのでしょう。目に見えるところではクリスマスツリーの飾りを思い出しますが、やはり何と言ってもインターネットなどのデータ通信でしょう!
公式発表の記事によりますと、地球上にはりめぐらされている光ファイバーを全部集めてつなげると、10億kmにもなるのだそうです!これは地球のまわりを25000回も巻くことのできる長さです!
しかも驚くことに、今でも1時間に数千kmの割合でどんどん設置され続けているのだとか!いったいこれ以上どこに・・・?という気もしますが、きっと誰かが必要としているのでしょう。
どういうしくみ?
光ファイバーは、単純に言いますと、
- 内側の細い芯(コア)
- それをつつむ材質(クラッド)
- カバー(被覆)
という3層構造です。といっても被覆は単なる「おおい」でしょうから、実質的には2層構造と言えるでしょう。
そのケーブルの端から光を入れると、光がコアの中を伝わって向こうまで届くというわけです。光の速さは秒速30万kmぐらいです(1秒で地球を7周半します!)から、あっという間にどこへでも光を届けることができます*1。
でも、ケーブルは曲がる
瞬時に遠くまで光を届けることができますから、世界中をつなぐインターネットにも応用されているわけです。
ところが、世界中にケーブルをはりめぐらそうとすると(というか、そこまで大げさに考えなくても分かりますが)、ケーブルが曲がってしまうことに気づきますね!これではせっかく入れた光がもれてしまいます!
でも、光は反射する
ところが・・・ここでクラッドの出番です。コアとクラッドは違う材質でできているので、そのさかいめで光が反射します。普通は反射する光もあれば、もれていく光もあるのですが、コアとクラッドの相性によっては、もれる光をほぼゼロにできます。
これは別に難しい話ではなく、中学でも学ぶ「全反射」のことですよ。こちらなどに分かりやすい解説があります。
どんなふうに実用されているか?
ここまでに書いた光ファイバーの原理は、実は高校の物理で学ぶ内容です。ですから高3ぐらいの子ならば知っているでしょう。こちらの端から入れた光が、何秒後に向こうの端まで届くか・・・とかいう計算問題も解きますよ。
ところが、いざ実用となると・・・ちょっと調べてみましょう。
や!やはり!実際には、構造・材質・伝達方法など、様々なことをもっと勉強しないといけないようですね!より調べたい方は上記wikipediaなどを手がかりに、もっと勉強してみてください。
参考
- The Nobel Prize in Physics 2009(公式サイト;英語)
- Press Release(公式サイト;英語)
- 光ファイバー(wikipedia)
- 反射・屈折のしくみ(中学理科)
- 理科年表(2007年度版)
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*1:コアの中ではもっと遅いです。材質によりますが、石英ガラス製ならば秒速20万kmぐらいになります。