台所で簡単にできる実験をご紹介します。かたくり粉に水を入れてこねるだけなのですが、手で触ってみた感触がとても面白いんですよ。ぜひこの記事を読まれたら試してみてくださいね。
作ってみましょう
まず、ボウルにかたくり粉を入れます。後から手でつかんだりするために、両手に山盛りになるぐらいの量(100gあまり)を入れるといいですよ。次に、そこに水を少し加え、スプーンでかき混ぜることを繰り返します。一度にたくさん水を入れるのではなく、少しずつ水を増やしていくのがこつです。
粉っぽさがなくなって、ボウルを傾けたらゆ~っくり流れてくるようになったら完成です。傾けたときのやわらかさとしては、ハチミツぐらい、もしくはもう少し硬めでもいいぐらいです。もしやわらかくしすぎても安心してください。しばらくボウルを置いておけば水が浮いてきますので、それを捨てればいいですからね。
こちらの動画で、硬さのイメージをつかんでください。
触ってみましょう
できあがったら、触ってみましょう。まずはそっと指をのせてみてください。指のまわりのかたくり粉だけ溶けていくような感触がして、指が少しずつかたくり粉の中にうまっていくでしょう。では、指でトントンとたたいてみるとどうでしょう。思っていたよりも硬くありませんか?
動画で比較してみましょう。まず、そっと指をのせた場合です。
次に、指でトントンたたいた場合です。
さらに、たっぷり手ですくい取って、握ってみましょう。お団子を作るような気持ちでグイグイ握るとよいですよ。ところが、手を開いてみると・・・とろとろ溶けて流れてしまいます。
動画で見ると、握るときのすごく硬そうな様子も分かります。
このように、水でこねたかたくり粉は、力を強く加えている間は硬いのですが、力をゆるめると液体のように流れてしまうという性質があります。この性質を「ダイラタンシー」といいます。説明は次の記事で行いますので、まずはぜひ試してみてくださいね。触った感触が面白いんですよ。
ダイラタンシーについて調べた記事はこちら
出典
この記事はちゅーピー子ども新聞 69号(2012年9月16日発行)7面に掲載した記事を加筆修正したものです。
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