突然ですが、皆さんはなめくじに塩をかけたことはありますか?
そう、なめくじに塩をかけるとどんどん小さくなっていきますね。「なめくじが溶けちゃった!」と思ってしまいますが、本当は、なめくじの体の中から水が吸い出されているのです。
塩の働き
このように、塩には水を吸い出す働きがあります。キュウリなどの野菜に塩をかけてもむと、野菜から水が出てしんなりします(これを「塩もみ」といいます)が、これも同じ性質を利用しています。
次に、氷に塩をかけるとどうなるでしょう?
実はこのときも、塩は氷から水を吸い出すように見えます。つまり、塩がだんだん溶けていくのです。
おなじみアイスキャンデー!
ここで氷の温度を測ってみると、なんと塩をかける前よりも低くなっています。氷が溶けるのに温度が低くなるなんて不思議ですよね。
でも、手の上にのせた氷が溶けていくとき、手は熱をうばわれるので冷たくなるでしょう。これと同じで、塩をかけて氷が溶けるとき、周りの水が熱をうばわれて冷たくなるのです。この原理を用いて、おうちでアイスキャンデーを作ることもできますよ。
おうちでできる簡単な実験!!
おうちに水そうがある人はいますか?水そうの中に、水を入れたコップAと、濃い食塩水を入れたコップBを入れて、水そうにラップをかけて閉じて下さい。水も食塩水も、コップの半分ぐらいの量がよいですよ。そして、毎日毎日観察してみて下さい。どうなると思いますか?塩は水を吸う性質があるんでしたよね。コップAから水が蒸発して・・・どこへ行くと思いますか?ぜひ観察してみて下さい。
このように、塩の「水を吸い出す」という性質が、さまざまな現象の源になっています。では砂糖だったらどうでしょうか?キュウリに砂糖を・・・氷に砂糖を・・・どうなるんでしょうね?試してみてはどうですか?
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ちゅーピー子ども新聞2008年10月号(10月1日発行)10面に掲載した記事を加筆修正したものです。