「空気のお話」のときに書きましたが、空気には何種類もの気体が混じっています(主に窒素と酸素ですね・・・3番目の「アルゴン」というのはあまりなじみがありませんね)。
ふだんは均等に混じっているから気づきませんが、実は気体の中にも「重い気体」「軽い気体」があります。例えば酸素と窒素では、酸素の方が少しだけ重いです。
もっと有名なのがありますよね。中学の理科の時間に習いますが、アンモニアは空気より軽く、二酸化炭素は空気より重いのでしたね。ちょっとおさらいをしてみましょう。
アンモニアと二酸化炭素
アンモニアは、塩化アンモニウムと水酸化カルシウムを混ぜて加熱すると発生します。水に溶けやすく空気より軽いので、図のようにフラスコを上からかぶせてアンモニアを集めます(上方置換法といいます)。
二酸化炭素は、石灰石に塩酸を加えると発生します。水に溶けやすく空気より重いので、図のように集気びんを下に置いて二酸化炭素を集めます(下方置換法といいます)。
もちろん、「対流のお話」に書いたように、気体は暖まると上に上がりますし、冷えると降りてきます。また、別に温度差がなくても勝手に混じり合います。
ですから、気体が重さの順にクッキリ分かれっぱなし、というわけではありません。二酸化炭素を集めた集気びんも、ふたをあけっぱなしにしておくと、外に漏れだしてしまうでしょう。
クイズ!長いろうそくと短いろうそく
一口に「気体の重さ」といっても、なんだか様々なことを考えないといけないようですね。「要するにどうなんだ!」という疑問が残った人もいるでしょう。それに答えるよりも、皆さんにクイズを出しますので、考えてみてください!次の記事で種明かしをします。
【クイズ】図のように、長いろうそくと短いろうそくに火をつけ、コップでふたをします。どちらの火が早く消えると思いますか?
- 長い方
- 短い方
- 両方同時に消える
・・・どうなるでしょう?考えてみてくださいね。おうちで実験することもできますから、試してみてはどうでしょう?
次の記事は
こちらです! 実際に実験しています。
出典
この記事はちゅーピー子ども新聞 2010年1月号(1月1日?発行)10面に掲載した記事を加筆修正したものです。
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