「落っこちていくシャボン玉」の記事では「シャボン玉の中と外に温度差があると、シャボン玉の落ちる速度が変わる」ということをご紹介しました。外の空気よりシャボン玉の中が暖かいときは、シャボン玉は落ちにくくなります。逆だと落ちやすくなります。
軽いものは浮く
これは、「油が水に浮く」のと同じ原理です。いわゆる「軽いものは重いものの上に浮かぶ」ということですね*1。同じ体積で比べると、暖かい空気は冷たい空気よりも軽いので、暖かいシャボン玉は落ちにくくなるというわけです。
他の方法でシャボン玉内外の「重さの差」を作ってやれば、やはり同様なことが起こるはずです。例えば、ドライアイスを使ってみてはどうでしょう。ケーキ屋さんでケーキを買ったときにもらえることがありますね。ドライアイスは二酸化炭素を冷やして固めたものなので、放置しておくと元の二酸化炭素に戻っていきます。
二酸化炭素は空気より重いです。同じ温度で比べると、同体積の空気の1.5倍ぐらいの重さがあります。ですから、コップの中に二酸化炭素がたまっていると・・・。そう、シャボン玉が浮いてしまう(落ちていかなくなる)のではないでしょうか?
私もちょっと試してみたのですが、なかなか面白いですよ。コップの中にシャボン玉が入っていったかと思うと、途中でピタッと止まってしまうのです。ドライアイスがたくさんあるなら、コップではなくてお茶わんとかどんぶりなど、口の広い容器を使ってみるともっと楽だと思いますよ。写真だと止まっているのかどうかよく分かりませんが、まあ一応載せておきます。
注意
この実験は、以下のことに気をつけて行いましょう。未成年の場合は、保護者と一緒に行いましょう。
- 凍傷注意!ドライアイスを手でじかにさわらない。乾いた軍手や割りばしなどを利用しましょう。
- 密閉厳禁!ドライアイスを何かの容器に入れて、ふたをしてはいけません。破裂するおそれがあります。
- 換気十分!ドライアイスは二酸化炭素ですから、閉めきった室内で実験を行うと酸欠のおそれもあります。窓を開けるなどして、よく換気しましょう。
応用編?
シャボン玉の中に二酸化炭素を入れる実験をしている人もいましたよ。
動画を見つけたのでご紹介します。ポヨポヨして面白そうです。
シャボン玉シリーズへのリンク
出典
この記事はちゅーピー子ども新聞 77号(2013年1月20日発行)7面に掲載した記事を加筆修正したものです。
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*1:本当は「軽い」「重い」ではなく「密度が低い」「密度が高い」という方が正しいです。密度とは「同じ体積で比べた質量」のことです。