あれこれ忙しく過ごしているうちに時間が経ってしまいました。ひさびさの更新、早速のお知らせです。
またまた本を書きました・・・といっても今回はほんのチョットです。
人物にスポットを当てた本!
その名も「天才たちのつくった物理学の世界」です。
この本は、物理学の中身にグッと踏み込むものではありません。何人かの非常に有名な物理学者に焦点をあてて、その生い立ちや人となりを参照しつつ、いかにして彼らが歴史に名を残す発見を成し遂げたのかをご紹介する・・・といったタッチの本です。
具体的にはですね、上記のリンク先に全ては紹介されていないので当ブログだけの情報となるかもしれませんが、
- ガリレイ
- ニュートン
- マクスウェル
- アインシュタイン
- ファラデー
- ボルツマン
- ボーア
- シュレディンガー
- ハイゼンベルク
- ディラック
といったあたりの人物が登場します。
例えばハイゼンベルクの項目を読み始めますと・・・彼の神童ぶりの紹介から始まり、高校卒業試験を2番の成績で通過して大学で数学を学びたいと思ったが、教授に相談するとなんと「数学をするには、君はすでに★★★★★」と言われて諦めたこと(★部分はぜひ本で)。大学入学後の様々な天才達(別項に登場するボーアなど)との出会い。第二次世界大戦中には「白い★★★★★」と揶揄され、戦後は一時収監されたこと。そんなエピソードの中に「行列力学」とか「不確定性原理」などといった物理学上の発見の解説が無理なく散りばめられています。
読み終わったときに物理の内容が頭にズシンと残るわけではないのですが、こういう「えらい人」達がどのように互いに影響を与え合い、物理学を発展させてきたのかを感じることができる、気楽な読み物だと思います。いろいろな分野をかいつまんで知ることができるので、「物理ってどんなものなんだろう?さぞかし変な人が関与しているに違いない」などと思っている方に読んでみていただきたいなと思います。
それにしても、ハイゼンベルクを差し置いて1番の成績を取った人はどこで何をしたのでしょう。それも気になります。
個人的ツボ
一番最初に、知ってる人は知っている物理学者、多田将さん*1のインタビュー記事があるのですが、個人的にはここが結構ツボでした。
僕は頭がよくないので、イメージできないものは理解できないのです。
いやいや、ご謙遜を・・・と思ってしまったりもするのですが、本書で紹介されているような天才たちのエピソードを読んでみると、「僕は頭がよくない」とおっしゃりたくなる気持ちも分かるような気もします。
物理のすごいところ
物理に限らないのですが、こんなに天才の皆さんが作った理論が、実際に世界や宇宙のあちこちに存在しているというのが凄いなあとよく思います。いや、逆かな?世界や宇宙の中に存在しているそれらを、天才の皆さんが発見したというべきかもしれませんね。
私の好きな2コマ漫画(?)World Viewというのがあるのですが、
出典: Abstruse Goose http://abstrusegoose.com/275
何気ない日常の風景にこれだけの法則が隠れているんですよね。一つ一つに発見の歴史があるのでしょうが、発見されなくてもそこにそれらはあった、というのも非常に面白いことだなと思ったりします。
何だかいろんなことを書いてしまいましたが、「天才たちのつくった物理学の世界」で気軽に物理や物理学者のことにぜひ触れてみてください。
ほかのブログへ
↑クリックするといろんな科学ブログを探せます。ついでに「カガクのじかん」のランキングも上昇します(ありがとうございます)。